"僕たちは、言われたとおりにやってるんだ。僕たちは、お金を作っているんだ!”
熱心に友達のマイクと使用済みの歯磨きチューブを集めていた9歳のロバート少年。何をしているのか見に行った父に誇らしげに語ったのはこのセリフです。通常なら、"We're doing"と表現すべきところでしょうが、あえて”We doing”としたのは、9歳のロバート少年の幼さゆえの舌っ足らずな部分をあえて表現するためでしょう。
なぜ、歯磨きのチューブだったのでしょう?実は、その当時の歯磨き粉の成分のnickel(ニッケル)にあります。これは銅貨の原料です。つまり、彼は父に言われたことを文字どおりに受け取って、歯磨きチューブを鋳つぶして本物のお金(銅貨)を作ろうとしていたのです。
ちなみに、nickelという言葉には、金属のニッケルのほかに、5セント銅貨や、わずかなお金、という意味もあります。
ロバートの父(貧乏父さん)は、それを見て仰天しますが、それは”cunterfeiting"(偽造)であり、犯罪であることを二人に教えます。
とりあえず、何かにチャレンジすることの意義は認めてくれた貧乏父さんでしたが、こうして、二人の最初の試みはあっけなく潰えました。
しかし、これをきっかけとして、二人は金持ち父さんから「本当に金持ちになる方法」を教わることになるのです。
※今もそうですが、人類は昔から贋金には悩まされていたみたいです。